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● 条例制定活動のまとめ

条例への意見の反映状況

2009年7月28日
かながわ食の安全・安心条例(仮称)制定をすすめる連絡会
神奈川県消費者団体連絡会/神奈川県生活協同組合連合会

食の安全・安心条例に盛込みたい施策
私たち消費者の要望 →
神奈川県食の安全・
安心の確保推進条例
備考(解説)

中長期(3年〜5年)の食の安全・安心到達目標と施策の方向性を定めた総合的計画的な「食の安全・安心基本計画」をつくってください。

(指針の策定)第8条

1 知事は、食の安全・安心に関する施策を総合的かつ中期的な推進を図るため、食の安全・安心の確保の推進に関する指針(以下「指針」という。)を定めなければならない。

2 指針は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1)  食の安全・安心の確保の推進に関する総合的かつ中期的な目標及び施策の方向

(2)  前号に掲げるもののほか、食の安全・安心の確保の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 知事は、指針を定めるに当たっては、神奈川県食の安全・安心審議会の意見を聴かなければならない。

4 知事は、指針を定めたときは、遅滞なくこれを公表するものとする。

5 前2項の規定は、指針の変更について準用する。

県民意見募集で、「食の安全・安心指針」ではなく、目標を掲げた基本計画にしてほしい」と第1回110通、第2回123通の意見が寄せられました。

基本計画という名称にはなりませんでしたが、指針は、
1総合的かつ中期的な目標及び施策の方向 2施策は審議会で審議すること等が規定され、内容的には私たちの要望する内容となりました。 

生産現場を最も熟知し食の安全・安心の確保に第一義的な責任を有している生産者・食品事業者の役割を明示し、必要な規制措置を施し、違反した場合の罰則および公表制度等、実効性をともなう施策にしてください。

(基本理念)第3条 

3 食の安全・安心の確保は、食品関連事業者がその取り扱う食品等の安全性の確保又はその取り扱う生産資材(肥料、農薬、飼料、飼料添加物、動物用の医薬品その他食品の安全性に影響を及ぼすおそれがある農林漁業の生産資材をいう。第5条第2項において同じ。)が食品の安全性に及ぼす影響への配慮について第一義的責任を有していることにかんがみ、食品関連事業者の自主的な取組を促進することにより、行われなければならない。

(食品関連事業者の責務等)

第5条 食品関連事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、食の安全・安心の確保を図る責務を有する。

食品関連事業者の第一義的責任が明確にされました。指針での施策の具体化の検討が必要です。

(表示制度の適切な運用の確保のための助言、指導等)

第13条 県は、食品関連事業者と消費者の相互理解の増進のため、食品関連事業者に対し、食品衛生法その他の法令の規定による食品の表示の制度の適切な運用を確保するために必要な助言、指導その他の必要な措置を講ずるものとする。

食品関連事業者の正確な食品表示義務付けの具体的施策展開に繋がります。

生産・管理記録の記帳と保管、トレーサビリティ制度導入を制度化し、行政による食の安全に関する科学的な調査・検証を強化し、事前の予防的な観点に立った未然防止の措置を講じてください。

(基本理念)

第3条 食の安全・安心の確保は、このために必要な措置が県民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下に講じられることにより、行われなければならない。

2 食の安全・安心の確保は、このために必要な措置が食品等の生産及び製造から販売に至る一連の流通の過程の各段階において適切に講じられることにより、行われなければならない。

国民の健康保護が最も重要であるという基本認識、各工程の安全確保の適正措置が、予防・再発防止の観点から講ずるとしています。

県民(消費者)は責務ではなく「役割」規定すること。また県民の役割として、食の安全・安心に関する知識の習得と県の施策への意見反映を行うことを規定してください。

第6条 消費者は、基本理念にのっとり、食の安全・安心の確保に関する知識と理解を深めるとともに、県が実施する食の安全・安心の確保の推進に関する施策について意見を表明するよう努めるものとする。

第1回県民意見募集で、98通「責務ではなく役割としてください」との意見が提出され「責務」から「役割」とかえられました。

遺伝子組換え農作物、食育、地産・地消を食の安全・安心条例の条項に明記し、別途必要な安全・安心措置等の根拠を明確にしてください。

(遺伝子組換え作物との交雑の防止等のための助言、指導等)

第14条 県は、遺伝子組換え作物と遺伝子組換え作物以外の作物(食用に供するために栽培されるものに限る。以下この項において同じ。)が交雑すること及び遺伝子組換え作物が遺伝子組換え作物以外の作物に混入することを防止するための措置に関し必要な基準を定めるとともに、遺伝子組換え作物を栽培する食品関連事業者に対し、当該基準に基づく助言、指導その他の必要な措置を講ずるものとする。 2項以下略 

遺伝子組換え作物と一般作物との交雑と混入防止策の措置を講ずるとしています。具体的措置は、現在、遺伝子組換え農作物の交雑等の防止検討委員会で検討中です。

(食育の推進に関する施策との連携)

第12条 県は、食品の安全性の確保に資する情報の提供に関する施策を推進するに当たっては、食育の推進に関する施策との連携を図るよう努めるものとする。

第1回県民意見で食育との連携を求める意見が寄せられ、このような条項が規定されました。

被害の未然防止にむけて必要な措置を行ってください。
(例)

  • 生産現場での安全性確認(記帳、自主検査、行政検査)

  • トレーサビリティ導入、HACCP、ISO22000の普及

  • 調査研究の推進

  • 輸入食品等事業所の届出制度

  • 輸入食品の市場流通品の監視強化

  • 消費者の選択に資する適正な表示の推進

  • 国の基準・規格に定めのない食品、食品添物、残留農薬、飼料等の検査・評価・管理施策

  • 抜き打ちによる立入検査と是正勧告

  • 法律・条例に違反した場合の罰則措置

  • 遺伝子組換え農産物の混入と交雑の防止措置

  • 食育・地産地消・都市農業の推進

  • 市町村・国・都道府県との連携

  • 財政上の措置

(食品等の自主回収の報告)

第15条 特定事業者は、その生産し、製造し、輸入し、加工し、又は販売した食品等の自主的な回収に着手した場合であって、当該回収に係る食品等の生産、製造、輸入、加工又は販売のいずれかの行程において食品衛生法の規定に違反する事実があると思料するときは、規則で定めるところにより、その着手後速やかに、次に掲げる事項を知事に報告しなければならない。

(1)  特定事業者の氏名及び住所(法人にあっては、名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地。第3項第1号において同じ。)

(2) 回収の対象となる食品等の名称及び商品名

(3)  回収に着手した年月日 (4) 回収の理由

(5) その他規則で定める事項
2項以下略

食品関連事業者が自主回収に踏み切ったとき、県に報告し、県も公表することによって県民への情報提供をおこない、被害の未然防止に繋がります。

(食品等輸入事務所等の届出)

第16条 食品等・・・・・食品等輸入事務所等ごとに、当該最初の輸入許可の日(当該最初の輸入許可の日前に輸入許可前における食品等の引取承認を受けた場合にあっては、その日)から15日以内に、次に掲げる事項を知事に届け出なければならない。

(1) 食品等輸入事業者の氏名及び住所(法人にあっては、名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)

(2) 食品等輸入事務所等の名称及び所在地 (3) 主要な輸入品目

(4) その他規則で定める事項

2 食品等輸入事業者は、前項第1号若しくは第2号に掲げる事項に変更があったとき、又は食品等輸入事務所等を廃止したときは、規則で定めるところにより、速やかに、その旨を知事に届け出なければならない。

全国初の制度です。輸入事業所を登録することによって、平常時から情報提供・交換が可能となり、いざというときに迅速に対応できます。横浜港を抱えた神奈川県らしいものです。

 

立入り検査、調査研究の推進、トレーサビリティ、市町村・国・他都道府県との連携、財政上の措置等については、食品衛生法等の国の法律や基準を適用すること、もしくは運用上で解決する課題として、条例には規定されていません。指針施策として検討必要。

情報の収集・分析、一元管理・共有等をすすめるとともに、機敏で適切な県民への情報提供により、被害の拡大防止を図ってください。

(県の責務)第4条

2 県は、県民の食の安全・安心の確保に対する関心及び理解を深めるため、情報の提供、啓発活動その他の必要な支援を行うよう努めるものとする。

(食品関連事業者の責務)第5条

2 食品関連事業者は、その取り扱う食品等又は生産資材に係る食の安全・安心の確保に関する正確かつ適切な情報の提供に努めなければならない。

(食品関連事業者の自主的な情報提供の促進)

第10条 県は、食品関連事業者が行う食の安全・安心の確保に資する情報の自主的な提供を促進するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。

食の安全・安心の確保にとって、情報の提供及び意見交換=リスクコミュニケーションを活発にし、県・県民・食品関連事業者の理解を深めることは大切なことです。

 第4条では、県の情報提供、啓発活動の支援を、第5条では食品関連事業者の正確かつ適切な情報提供を義務づけています。第10条では、事業者への県の支援を規定しています。

関係者によるリスクコミュニケーションの促進をはかり、政策形成過程への県民の参画を保障してください。 すべの関係者による協働の取組みを強化し、食の安全・安心県民運動のダイナミックな推進を図ってください。

(基本理念)第3条

4 食の安全・安心の確保は、県、県民及び食品関連事業者における情報の共有及び相互理解に基づく協力の下に、行われなければならない。

(情報の共有並びに情報及び意見の交換の促進)

第11条 県は、県、県民及び食品関連事業者における食の安全・安心の確保に資する情報の共有を図り、並びに関係者相互間の当該情報及び意見の交換を促進するため、関係者の交流の機会の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。

第1回意見募集で、77通「県民の施策への意見表明」要望がありあり、第11条に、リスクコミュニケーションが規定されました。

食の安全・安心審議会を設置してください。

附則

3 附属機関の設置に関する条例(昭和28年神奈川県条例第5号)の一部を次のように改正する。

別表知事の項神奈川県ふぐ包丁師試験委員の項の次に次のように加える。

神奈川県食の安全・安心審議会

食の安全・安心の確保に関する重要事項につき知事の諮問に応じて調査審議し、その結果を報告し、又は意見を建議すること。

20人以内

食の安全・安心施策は、県だけではなく、県民・事業者が参加して取りまとめていくことは大変大切なことです。第1回126通、第2回125通の県民意見が寄せられ、県も審議会設置に踏み切りました。

食の安全・安心確保に関する諮問に対する調査審議だけではなく、意見を建議することも定められました。

窓口を一本化し、庁内の部局横断的な推進組織をつくること。消費者庁の創設を念頭において、消費者行政と食の安全・安心行政を統合し、消費者の目線に立った強い権限を持った庁内組織をつくってください。

規定されませんでした。

今回は規定されませんでした。消費者庁創設の動きとあわせて、今後も検討していく重要課題です。

 

私たち消費者の要望の多くが条例に反映されました。

○ 以上のように、神奈川県食の安全・安心の確保推進条例には、私たち消費者が要望した多くが反映されました。
「食の安全・安心の確保をめざして、県・事業者・県民がそれぞれの役割を果たし、協働してすすめる。」基礎ができたものと言えます。
横浜・川崎という輸入港をかかえた神奈川県らしさを出し、また、全国的にみても先進的で実効性のある内容を持った「枠組み」ができたものとして評価できます。

○ このような成果は何よりも、消費者・県民の運動によります。食の安全・安心条例をめざした署名活動、消費者の意見を反映させるための2度にわたる県民意見の提出運動など、条例制定に向けた県民運動を繰り広げた消費者運動の成果といえます。神奈川県の消費者運動における歴史的画期的な出来事です。

今後の課題

○ 神奈川県食の安全・安心の確保推進条例は、7月10日神奈川県議会において、全会派一致で可決成立しました。

○ 条例は食の安全・安心の確保をしていく「枠組み・基礎」を作ったものであり、それだけでは実効性をもちえません。条例を真に実効あるものにするためには、「食の安全・安心指針」の策定をいそぎ、施策の具体化をはかっていくことが重要です。早急に「食の安全・安心審議会」を開催し、「食の安全・安心指針」の審議を具体化しなければなりません。

今後も消費者参加で、すばらしい「食の安全・安心指針」づくりの県民運動をすすめましょう。

○ 消費者庁創設の動きとあわせて、消費者行政組織の拡充や権限強化は今後の課題です。


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