HOME > 消費者会議かながわTOP > 消費者行政アンケート及び自治体訪問まとめ 文字サイズ 大きくする 普通

消費者行政アンケート 及び 自治体訪問まとめ

2013年度のまとめ

「2013年自治体訪問 消費者行政アンケートから見えたこと」

 

◎地方消費者行政の充実に向け、県内全33市町村を対象に「消費者行政アンケー」ト及び、消費者行政窓口訪問を行いました。

◎このアンケート調査は、今年で13年目、消費者行政窓口訪問は5年目。今年は11の市町を訪問しました。

◎消費者会議かながわでは、まとめを活用し、消費者庁・県・議員等との懇談会を行い、自治体のみなさんの期待や要望をお伝えしています。

 

訪問した11自治体

横浜市 川崎市 相模原市 横須賀市 三浦市 逗子市 茅ヶ崎市 葉山町 寒川町開成町 真鶴町

 

消費者会議かながわ

事務局長 城田 孝子・弁護士
〒254-0807 神奈川県平塚市代官町10-13
ファーストビル代官町4階 城田法律事務所
電話:0463-79-6500  FAX:0463-79-6511
e-mail:tak-sh@shirota-law.jp

この件に関する問合せ先
事務局担当:山内 潔
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-6-13
神奈川県生活協同組合連合会内
電話:045-473-1031 FAX:045-473-9272
e-mail:Kiyoshi.Yamauti@ucoop.or.jp

 

自治体訪問 消費者行政アンケートから見えたこと

1.神奈川県、市町村の予算は

(1)神奈川県の予算は
  • 主財源予算 83,757千円 2012年度との比較 23,032千円
    ※全国で20県が増 37.93%でトップ
  • 主財源の一人あたり予算 9.2円(最下位) 前年7円 
    ※全国平均 28.1円 人口3位の大阪 16.8円
(2)神奈川県、政令市、市町村の合計
  • 主財源予算 518,626千円 2012年度との比較 28,638千円
  • 主財源の一人当たり予算 57.1円(40位)
    ※全国平均 79.6円 
(3)市町村の予算
  • 基金を除く消費者行政予算は対前年13自治体で減少
  • 基金を含む消費者行政予算は対前年26自治体で減少 ※前年19自治体で減少

2.市町村間の消費者行政の格差の拡大

  • 活性化基金(5年間)をうまく活用できた政令市・大中市と小規模市とでは、格差が拡大 ※政令市が活用した事業項目の平均12に対し6.7項目、町村の平均1.34項目
  • 小規模市で活性化基金未計上の拡大 前年2自治体 今年6自治体 ※清川村含む

3.行政間、地域団体との連携

  • 茅ヶ崎市と寒川町の住民はそれぞれどちらの相談窓口を利用することができる
  • 相模原市は、隣接している町田市と施設相互利用の一つに消費生活相談も含まれ、それぞれの相談窓口を利用することができる。
  • 開成町では、消費者団体と連携が行われており、消費者行政の大きな柱となり消費者団体が行政を支えている。

4.国及び県に期待する支援

  • 国に対しては、継続した基金と早期提示 活用できる事業項目
  • 県に対しては、事業所への指導、監督の強化

5.今後の課題

  • 現在の消費者行政事業を後退させない財政的措置と小規模市町の活用できる事業
  • 小規模市町の消費者行政の充実に向けた国の施策と県のリーダーシップ
  • 庁内及び自治体連携、地域団体との連携

↑もどる

1.消費者行政予算水準

(1) 消費者行政予算

@ 2013年度神奈川県当初予算 ※消費者庁「2013年度地方消費者行政の現況調査」

  • 活性化基金を除く自主財源消費者行政予算は、対2012年度で、37.93%約2,300万円増、増加している県の中ではトップとなっている。全国で20の県が増えている。
  • 一人当たりの予算をみると、全国平均は28.1円で、神奈川県は9.2円となっており、全国最下位。1都3県で比較すると3位の千葉県(12.9円)とは、3.7円の差異がある。

A  2013年度神奈川県、政令市、市町村の合計当初予算 

※消費者庁「2013年度地方消費者行政の現況調査」

  • 対2012年度5.84%約2,864万円増、増えている県の中ではトップとなっている。
  • 一人当たりの予算をみると全国平均は、79.6円、神奈川県は57.1円となっており、全国第40位。
    東京117.5円 千葉県74.4円 埼玉県65.7円

B 自治体の予算

  • 一般財源予算に占める消費行政予算(活性化基金を除く)の比率は、2011年、2012年とも平均で0.014%、2013年度は0.013%となっている。伸び率は大きくはないが、16の自治体で、0.001%〜0.014%伸びている。特に南足柄市が相談業務を4日から5日にしたことに伴い、相談業務を委託している5町も増えている。
  • 全体の比率が下がっている大きな要因は、横浜市が0.014%から0.013%、海老名市が0.024%から0.022%と減少したことが要因。
  • 活性化基金の対前年減少28自治体。小規模自治体では、計画づくりの時間がなく(人がいない)断念している。
  • 相談業務を委託している町村の中には、活性課基金が計上されておらず、委託費を除くと消費者行政予算を計上できない、若しくは数万しか計上されていない自治体がある。啓発事業は県、国民生活センター等からのポスター、チラシ等で対応し自治体独自の啓発事業ができない自治体もある。

↑もどる

2.市町村間の消費者行政の格差の拡大 

(1) 活性化基金の活用
  • 活性化基金導入直後は、中小の自治体でも備品の購入、相談室の整備が行われハード面での体制の強化が図られた。
  • 活性化基金を活用した取組みの中で、担当窓口・担当職員の消費者行政に対する意識の向上につながった。
(2) 活性化基金の5年間の活用による格差の拡大
  • 活性化基金導入当時は、中小の自治体でも備品の購入、相談室の整備が行われハード面での体制の強化が図られ、全体の底上げにつながったが、うまく活用できた政令市・大中市と小規模市とでは、格差が拡大した。
  • 基金活用による充実度は、規模の大きな市町ほど高く、小さな市町は活性化基金の活用の範囲が狭く充分に活用できていないこともあり、充実度は低くなっている。
  • 消費者行政充実度:政令市・大中市の平均は60% 小規模市の平均35.56% 町村の平均23%。
  • 基金の活用事業項目は、規模の大きい自治体ほど多く活用されており、小さな自治体は事業項目のほとんどを活用することができていない。
    活用数:政令市の平均6.7項目 大中規模市3.8項目 小規模市3.0項目 町村 1.3項目。

↑もどる

3.行政間、地域団体との連携

  • 茅ヶ崎市と寒川町の連携は、委託受託の連携ではなく双方住民がどちらの相談窓口を利用してもよく、2005年に消費生活センター設置と合わせて協定を締結し、消費者庁の発足時に連携のモデルとされた。多重債務についても協定締結。
  • 相模原市と町田市は都県を越えての連携が行われている。相模原市と町田市は、境川を挟んで接しており、文化、経済、交通などで密接なつながりがあり、一体となった生活圏が形成されている。相談業務にかかる費用負担はなく理想的な連携といえる。
  • 消費者団体として登録されている消費者団体は、9市町村27%である。連携の主な内容は、消費者被害未然防止キャンペーン、消費者展等である。開成町の連携は多様な連携が行われており、消費者行政の大きな柱となり消費者団体が行政を支えている。
    開成町の主な連携:@町の3大まつりで消費者団体がブースを設け啓発活動を実施(活性化基金を活用した消費者啓発言葉入りのテント)。A活性化基金でミシンを購入し消費者団体がこれを活用し、不要となった傘布をリサイクルしたエコバックを作成祭り等で販売。B消費者団体による悪質商法・振り込め詐欺に関する啓発の寸劇が、町内をはじめ足柄上郡全域で披露されている。(前町長が脚本を作成)

↑もどる

4.国及び県に期待する支援

(1) 国に期待すること
  • 国への期待の中で最も多く期待されているのは財政的支援であり、規模を問わず多くの自治体が期待している。これまでの基金で、相談日を1日から2日に増やした自治体は、財政的支援がなくなると、相談日を減らさなければならなくなる。消費者被害がますます巧妙化悪質化する中で、5年間の基金により一定前進した消費者行政を後退させないためにも、継続がした財政的支援が望まれる。
  • 財政的支援は、自治体の計画(相談日数、相談員数、会議参加、啓発グッズの作成等)に連動させることが必要であり、自治体の次年度予算の検討が始まる8月、9月には提示されることが必要。
  • 自治体の消費者行政も道半ばといえる状況の中で、財政的支援措置を単年度ではなく活性化基金の導入時のように、複数年の支援により自治体も計画的に取り組みが可能になる。
(2) 県に期待すること
  • 悪質な業者による被害が減少しない中で、不適事業者への指導強化を望んでいる自治体が多い。近隣他県で処分を受けた業者が県内で営業するケースがある。こうした業者の監督と自治体に速やかな情報の提供が求められる。
  • 中央消費生活センターへの期待も大きく、@センサー機能の向上、A統一的な相談処理方針の提示、B業界全体の対応改善を求めることなど県のリーダーシップが期待されている。

↑もどる

5.今後の課題

1) 消費者行政事業を後退させない財政的措置
@ 自治体の思い

「現状の予算は確保したい」と、訪問の中で多くの自治体が回答している。中でも、相談員の人件費、研修費用については、予算を減額することなく維持し、啓発事業についても予算確保に向け、努力すると回答している。

A 課題

  • 政令市、大中市は予算が減少しつつも、消費者行政が大きく後退することはないと思われるが、相談業務を委託している小規模自治体では、委託費用の他は予算を計上できない自治体もある。相談業務を委託している町村で2013年度の自主財源が、委託費のみ計上されている自治体が6自治体となっている。財源確保には、首長、議会の消費者被害・消費者行政についての理解が必要であり、理解を得るために自治体だけでなく、消費者団体も含め取り組むことが必要。
  • 活性化基金の性格上、2014年以降に影響がでないよう活用の工夫をしてきた自治体もあるが、多くの自治体は継続した財政支援を望んでいる。
(2) 市町村間の消費者行政の格差の是正に向けて

@ 国、県の一律的な消費者行政政策の見直し

  • 大都市圏と地方小規模自治体に対し一律的な国、県の政策では、「どこに住んでいても消費生活相談を受けられる体制」つくりはすすまない。それぞれの自治体の到達点を踏まえた政策が必要。神奈川県では、小市・町村自治体への支援のあり方の見直しが必要であり、県のリーダーシップにより進めることが求められている。
  • 国による財政的支援も、一律の事業項目方式ではなく、それぞれの自治体に見合った活用ができる支援が望まれている。
(3) 庁内及び行政間連携、地域団体との連携

@ 庁内連携

  • 厳しい財政状況の中で、縦割りの広報ではなく、部局を超えた横断的な広報を行うことにより自治体全体の予算を有効的に活用することが可能。
  • 64%の自治体が、庁内連携の必要性を感じており、実際に連携がすすんでいる自治体もある。すすんでいる自治体の事例を、県が中心となり他の自治体に情報提供を行うことが必要。

A 地域協議会

  • 県内には自治体の消費者行政窓口で構成する6つの地域協議会があり、情報交換を行っている。年3〜4回協議会を開催しているところと、年1回の協議会開催の地域協議会とがあり、活動には温度差がある。財政的に厳しい状況の中で、地域協議会を構成する自治体の連携強化を図ることにより、単独では作成の難しい啓発グッズ作成、出前講座開催、地域協議会内での研修会開催の可能性が生まれてくる。それぞれの自治体の歴史的背景もあり、かなり厳しい側面もあるが、地域協議会が機能することにより消費者行政の充実につながる。そのためにも、協議会の運営を地域だけですすめるのではなく、県のリーダーシップによる運営が必要。

 

以上


サイトマップ 神奈川県生協連トップページへ