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2019年1月26日

意見 グリホサートの規制強化を求めます

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

2015年3月20日にWHOの外部研究機関であるIARC(国際がん研究機関)は、除草剤成分であるグリホサートを、5段階ある発がん性分類リストのうち上から2番目にリスクが高い「2A」(おそらく人に発がん性がある)に分類したことが報道されました。IARCはグリホサートについて、「人の非ホジキシリンパ腫に対して限られた根拠があり、さらに動物実験では発がん性の明白な根拠がある」と結論づけています。2017年6月26日に、OEHHA(米国カリフォルニア州環境保健有害性有評価局)は、同州で定める通称「プロポジション65」の物質リストに、発がん性物質としてグリホサートを加えることとしました。

2018年8月10日には、サンフランシスコ地方裁判所は、米国モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」の使用が発がんにつながったとして、モンサント社に2億89百万ドルの支払いを命ずる判決が出されています。

グリホサートは、発がん性以外にも、生殖機能への影響、腸内細菌への影響、アレルギーなど自己免疫疾患の原因や、神経毒として自閉症や認知症を誘発する可能性まで指摘されている物質で、世界的に禁止に向けた動きが活発化しています。

 

ところが日本の厚生労働省は2017年12月25日、「食品・添加物の一部基準を改正する件について」の通知で、グリホサートを含む10種類の農薬について、食品中の残留基準値を改正する通知を出しました。内容は規制が強化されたもの、緩和されたもの、初めて設定されたもの、と色々ですが、グリホサートだけは、小麦で6倍、ライ麦やソバで150倍、ヒマワリの種子で400倍と大幅な規制緩和がされています。

 

日本ではホームセンター等で普通にかつ安価に除草剤として売られていますが、「店頭でグリホサートが簡単に手に入るのは、先進国では日本だけ」との指摘もあります。

 

健康リスクがないものはないことは承知しています。しかし、さまざまな健康リスクが指摘され、世界で規制の方向に動きが活発化している物質を、あえて世界とは逆行させて、「農薬メーカーから基準値を上げて欲しいとの申請を受けて緩和させる」ことには、強い疑問を感じます。

安全・安心な食生活の維持を願う消費者として、以下要請します。

 

  1. 厚生労働省は、グリホサートの残留基準値を見直すこと。
  2. 小売業者は、グリホサート含有除草剤は「扱わない」判断をすること。
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