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2018年7月31日

相模原障がい者施設殺傷事件から2年を経て

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 小林 正明

2016年7月26日、神奈川県相模原市の障がい者施設「県立津久井やまゆり園」の殺傷事件から2年が経ちました。

改めてお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、負傷された方々に心よりお見舞いを申し上げます。また、亡くなられた方々のご家族や負傷された方々のご家族、関係者の方々にも心よりお見舞いを申し上げます。

 

「障がい者は不幸をつくることしかできません」などとして殺傷事件を起こした被告は、今もなお、重度障がい者に対する差別的な考え方に固執しているといいます。

なぜ被告が障がい者を憎悪するようになったのか。被告は衆院議長に宛てた手紙で「経済の活性化」のため、重度障がい者は安楽死した方がいいと訴えました。「ヒトラーの思想が降りてきた」という被告の考え方は、ナチス・ドイツが「優生思想」にもとづき障がい者を計画的に殺害した過去を想起させます。日本においても優生保護法のもとで多くの障がい者が不妊手術を強いられるという重大な人権侵害があり、今日大きな問題となっています。

 

事件から2年経った今も、障がい者をはじめ、すべての人の人権が保障される社会の実現にむけて日本社会は問われ続けています。

LGBTカップルに対し、「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」から「税金を投入することが果たしていいのか」と月刊誌で暴言を発する政治家、これに対して「いろんな人生観もある」と擁護してはばからぬ政治家がいます。

在日コリアンに対するヘイトスピーチは街中やネットに拡散し、実際に危害を加えるヘイトクライムに接近しています。放置すればそれは暴力行為にエスカレートし、果てはジェノサイドに行き着きます。私たちは1923年の関東大震災において行われた朝鮮人虐殺を忘れてはなりません。

 

今日の日本社会は弱者や少数者を排除しようとする危険性を常にはらんでいます。経済的な効率性を価値観に、貧困や格差を「自己責任」と突き放す社会、差別と偏見、不寛容さと閉塞感に満ちた社会に未来への展望はありません。しかし私たちが無関心であればそのような風潮はいっそう助長されていくことでしょう。

日本国憲法は、すべての個人が人として尊重される社会、基本的人権と個人としての尊厳が保障される社会の実現を掲げています。そのために私たち自身も今日の日本社会にどう向き合うのかが問われています。

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