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2018年7月14日

神奈川県弁護士会
地方消費者行政の充実・強化のための恒久的財政措置を求める会長声明

国は、平成21年度以降、「地方消費者行政活性化交付金」等の交付措置を講じ、各地方自治体においては、同交付金が消費生活センターの環境整備、相談時間の延長、相談員の処遇改善や養成・研修体制の強化、高齢者の見守りにつながる地域での連携強化に向けた事業や研修活動等に利用され、一定の前進が図られてきた。

そして、神奈川県が発表した「平成28年度神奈川県内における消費生活相談概要」によれば、同年度の神奈川県内の苦情相談(各自治体の消費生活相談窓口で受け付けたもの)は、64,601件と高水準であり、県内における消費者被害が後を絶たず、依然として深刻な状況であることが明らかとなっている。うち65歳以上の高齢者からの苦情件数は17,820件と約3割であって、高齢者の人口構成比を上回る割合となっている。加えて、成人年齢の引き下げによる若者の消費者被害未然防止のための教育の必要性はこれまで以上に高まり、平成28年4月に施行された改正消費者安全法に基づく高齢者等の消費者被害防止のための消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)の設置など、新たな課題に対応する必要性も強くなっている。したがって、消費生活相談員や消費者行政担当職員の確保や資質向上、相談・あっせん体制の強化や地域での連携等、地方消費者行政の更なる充実・強化が図られなければならないことは言うまでもない。

ところが、同交付金の継続措置であり、平成30年度から開始された「地方消費者行政強化交付金」予算は、前年度交付金の42億円(補正予算を含む)から24億円に減額された。

そのため、地方自治体においては消費生活相談員や相談窓口の担当者が減員されることや、必要な消費者教育・啓発活動ができない事態が生じることが懸念され、全国的に消費者行政が大きく後退することが予想される。

このような中で、東京都及び政令指定都市20市からなる大都市消費者行政担当部課長連絡会議は、平成29年8月、消費者庁に対し「地方消費者行政の充実・強化を図る継続的な財源確保の要望書」を提出し、地方自治体の財政事情等によらずに、消費者行政を安定的に推進するための恒久的財源の早期措置を強く要望した。

当会としても、平成28年10月20日付「地方消費者行政の充実・強化のための継続的な財源確保を求める会長声明」を発表しているところではあるが、地方消費者行政の安定的な充実・強化を図るため、平成30年の補正予算措置や平成31年度以降も相談体制の充実・強化や消費者教育・啓発等の施策を実施するための財源を確保するなど、国に対し、地方自治体の財政事情等によることなく、消費者行政を安定的に推進するための財政措置を早期に行うよう、改めて要請する。

2018年(平成30年)7月11日

神奈川県弁護士会
会長 芳野 直子

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