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2018年6月18日

住民への安全対策をないがしろにしたままの九州電力玄海原発4号機再稼働について

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

九州電力玄海原子力発電所4号機が6月16日に再稼働しました。九州電力管内で「安全対策を厳格化した」とする新たな規制基準下での再稼働は、川内原発1、2号機、玄海3号機に続き4機目となります。

九州電力のホームページ「原子力発電所の安全確保に向けた取組みについて」を見ても機械設備や建物に関係についての資料は載せてありますが、万が一の原発事故時の避難計画などの対応に関する資料は見当たりません。

本当に、東京電力福島第一原発事故の教訓は生かされているのでしょうか。

市民が心配するのは、「原発事故への原発自身の対応策はどうなっているのか」と「避難計画はどうなっているのか」という2点にあります。特に後者は、「周辺自治体がやること」として済ませる訳にはいきません。玄海原発は当事者なのですから。

 

万が一の原発事故時の対応として避難計画の策定が求められているのは、半径30キロ圏の市町ですが、関わってくる福岡県、長崎県、佐賀県の8市町には約26万3千人が暮らしており、約2万6千人は20ある離島の住民です。津波や荒天の際に、逃げ場はありません。

原発事故の危険性にさらされ避難計画策定も強いられながら、再稼働の同意権がないのはおかしいと、松浦市では、国に30キロ圏自治体への再稼働同意権を求めており、再稼働については、8市町のうち、壱岐市、伊万里市、平戸市、松浦市と半数が反対を表明しています。地元の長崎県漁連も再稼働反対決議をあげ、海上デモなどを行ってきたと承知しています。十分な納得できる避難計画の策定はされたのでしょうか。この点についての報道は一切ありません。

 

原発が立地する自治体は、稼働による経済的な利益への期待を優先しがちですが、原発の過酷事故が起きれば自治体の境界を越え、被害は広範囲に及ぶのは明らかです。経済優先の判断が許されるものではないことは、私たちは福島第一原発で十分に経験しています。避難計画は原子力規制委員会の安全審査の対象外で、最終責任は自治体が負わされています。周辺住民が不安を募らせるのは尤もであり、それでも再稼働が進められることには、大きな疑問があります。

目先の経済よりも、住民のくらしと命の方が軽い筈はありません。

 

政府が「『世界一厳しい』新基準」(原子力規制委員会委員長)と豪語するならば、電力会社と政府は避難計画の策定に責任を持つべきです。避難計画の策定を自治体に押し付けてはなりません。

 

実効性ある避難計画が整えられないままに再稼働をすすめていくことは、国民の大切な命をないがしろにするものであり許されるものではありません。

 

住民への安全対策をないがしろにしたままの九州電力玄海原発4号機再稼働にはあくまでも反対します。

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