HOME > ニュース > 過去のニュース一覧 文字サイズ 大きくする 普通

2017年12月29日

エネルギー基本計画の見直しに向けて

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事  小林 正明

 

エネルギー基本計画見直しに向けた検討が、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で行われています。

2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故は、日本のエネルギー政策のあり方に対する国民の価値観に大きな転換をもたらしました。

東日本大震災と福島第一原発の事故は、6年半が経過した今も多くの人々のくらしに甚大な被害をもたらし続けており、避難を余儀なくされた方の中には今なお地元に帰還できず不自由な暮らしを続けています。原発の事故によって原子力発電の不安定さが明らかになるとともに、一度事故が起きれば取り返しのつかない被害をもたらすものであることを誰しもが認識しました。そのことは、事故発生から6年半が経過した今日、各種の世論調査で原発再稼動への反対が過半を占めていることからも明らかです。

こうした国民の声や被災者の現実を真摯に受け止め、その願いを実現する計画を策定することが求められています。

2015年に策定された「長期エネルギー需給見通し」では、2030年時点で非化石電源を44%(再生可能エネルギー22〜24%、原子力20〜22%)と設定していますが、原発事故の危険性、使用済み核燃料の処分問題等をみるなら、原子力発電に頼らず再生可能エネルギーの推進を図ることがエネルギー政策の根幹となるべきであり、また世界のエネルギー政策の流れにも沿うものであると考えます。

エネルギー基本計画の改定にあたり、以下の点を要望します。

 

  1. 原子力発電については、すべての判断の大前提として安全の確保と国民の声が最優先されるべきです。どの世論調査を見ても原発再稼働について反対が賛成を大きく上回っており、また使用済核燃料の処理、高レベル放射性廃棄物問題などの見通しも立たない中、原発の再稼動を行うべきではありません。
  2. 国民の価値観の変化や使用済み核燃料の処分問題など原子力発電をめぐる状況を直視するならば、現計画の原子力発電目標を見直し、非化石電源としては、再生可能エネルギーを最大重視してその推進施策を強力に行うことを求めます。
  3. 徹底した省エネルギー、エネルギー利用のスマート化、人口減少など日本社会の構造変化に対応したエネルギー消費のあり方を追求し、エネルギー使用量の大幅削減を目指す計画を求めます。
  4. エネルギー政策は多くの国民にとって大きな関心事です。これまでの供給者中心のエネルギー政策から需要者サイドを重視した国民参加の政策へと転換していくことが必要です。エネルギー基本計画の策定にあたって、審議会での議論と国民からの意見募集(パブリックコメントなど)だけでは不十分と考えます。国民がエネルギー政策の形成過程に積極的に参加できる仕組みづくりを充実・強化すべきです。
以上
前のページにもどる このページトップへ
サイトマップ 神奈川県生協連トップページへ