HOME > ニュース > 過去のニュース一覧 文字サイズ 大きくする 普通

2017年12月28日

エネルギー基本計画の見直しについて

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

 

エネルギー基本計画見直しに向けた検討が、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で行われています。エネルギーは消費者のくらしに不可欠で身近な問題であり、消費者団体として意見を述べます。

2011年3月11日に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原発の大事故は、多くの人々に多大な苦難をもたらしたのみならず、広い地域にわたって放射能汚染を広げました。

1957年のウィンズケール原子炉火災事故、1979年のスリーマイル島原発事故や1986年のチェルノブイリ原発事故と同様に、福島の事故は、私たちに「核技術はいかなる小さな過失をも許さないものであり、一度事故が起これば取り戻しのつかない結果をもたらす」という事実を見せつけました。人々の命やくらし、地域経済は根本から破壊されました。福島における事故処理を見ても、原発は多数の労働者に被爆を強制しているばかりでなく、ウラン採掘、核実験、原発事故、核廃棄物の貯蔵と輸送など、すべてにおいてヒバクシャが生み出されてきた事実を直視する必要があるのではないでしょうか。

私たちはいま岐路にあります。私たちは、核燃料の連鎖と決別し、効率がよく、健康と環境を脅かすことのない、再生可能で持続可能なエネルギーを選ぶことができます。原子力がもたらす長期的な健康、環境、経済への危険についての警鐘を受け止め、将来の世代のためにそれを選び取ることは、私たちの責任です。

2015年に策定された「長期エネルギー需給見通し」では、2030年度の電源構成について、再生可能エネルギーを22〜24%、原子力を20〜22%としていますが、福島原発事故以降に露わとなっている、どの世論調査でも原発再稼働には「反対」が多数であることに示される国民の願い、使用済核燃料の処分問題、地震国日本において原子力発電所が存在することの危うさ等を考慮すれば、原子力発電に頼らず再生可能エネルギーの力強い推進を図ることが選択すべきエネルギー政策の根幹であると考えます。

エネルギー基本計画の見直しにあたり以下の点を要望します。

 

  1. 「福島第一原発のような悲惨な事故は二度と起こして欲しくない」「安全・安心なエネルギーの安定供給を求める」とする国民の声に真摯に耳を傾けて、施策の検討を行うこと。
  2. 省エネルギー推進の施策を更に強化し、エネルギー使用量の大幅削減を図ること。
  3. 非化石電源として再生可能エネルギーを重視し、その推進を加速する施策を推進すること。
  4. 現計画の原子力発電目標を見直すこと。各種世論調査結果、使用済核燃料処理や高レベル放射性廃棄物処理の見通しが立たない状況を見たときに、原発再稼働を行える理由は何もない。ましてや運転開始から40年が経過した老朽原発の再稼働などはあり得ない。
  5. 「核燃料サイクル政策」は見直しをすること。
  6. 石炭火力発電所をはじめとする大規模排出源対策をすすめ、脱炭素の取り組みを強化すること。
  7. エネルギー基本計画策定に向けたスケジュールと議論の透明性と公開性を確保し国民参加と意見の反映を図るための施策を明らかにすること。

以上

前のページにもどる このページトップへ
サイトマップ 神奈川県生協連トップページへ