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2017年1月19日

「かながわ農業活性化指針改定素案」についての意見

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

 

神奈川県では平成18年4月に、「都市農業の持続的な発展に関する施策の総合的かつ計画的な推進、食料等の安定供給及び農業の有する多面的機能の発揮を図り、もって現在及び将来の健康で豊かな生活の確保に寄与すること」 神奈川県都市農業推進条例が施行となり、この条例に基づき「かながわ農業活性化指針」を策定し推進をしてきました。

農業は国の基幹的な国土インフラであるという認識は、洋の東西を問わず共通のものです。神奈川県が現在の日本農業の動向を見据え、前向きに指針を策定していこうとする姿勢をまず評価します。その評価の上で、消費者として地元農畜産業を大切にして欲しい、都市農業が豊かに発展して欲しい、平野部だけではなく中山間地も神奈川の農業の魅力づくりに位置づけて欲しい、消費者として地産地消を積極的にくらしの中に位置づけていきたいとする立場より意見を提出します。

 

1.大型直売センターの整備支援と中小規模農家の販路確保について(7ページ)

  • 大型直売センターの設置により農家の販路確保と地産地消につながっていることを評価する。JA農産物直売所マップには39ヶ所が掲載されているが、地域的にはまだまだ偏在しており、また直売センターの内容も差が大きいのが実情である。道の駅等も含めて、小規模生産者にはより出荷しやすく、消費者にはより利用しやすいように既存施設の充実と県内配置の充実を求める。

 

2.施策の方向について(15ページ)

  • 「安定的な農業生産と次世代への継承」のところを「安定的の農業生産のために農地等の生産基盤と生産力の次世代への継承」とし、農業生産の土台となる農地や農業用水などの生産基盤の位置づけを明記すること。

 

3.県民の求める食の提供について(17ページ)

  • 資料でも引用しているような県民の「農産物を購入する際に、地元産のものを優先したい」と思う気持ち、神奈川県の農業に期待する役割「安全・安心な食料の供給」に応える意欲的な指針であること。
  • 野菜の硝酸態窒素含有量を低減させる栽培技術開発をすすめ普及を図ること。

 

4.安定的な農業生産と次世代への継承(22ページ)

  • 中核的経営体の確保・育成や「トップ経営体」の育成と併せて、生産量確保の視点だけではなく、自給的な農家であっても農地の保全の観点からも神奈川の特徴でもある小規模兼業農家の存在と次世代への継承を施策として持ち、推進を図ること。小規模農家は否定する対象ではない。
  • 施策の実現のためには、現場における指導や研究体制の確保・強化は必須である。すぐに効果が出るものではなく、無視されたり切り捨てられたいしかねないが、農業生産を長期の視点で支える技術指導、研究体制の充実を求める。
  • 鳥獣被害対策について、深刻化しているヤマビルへの対策も含めた内容とすること。

 

5.「生産」以外の視点も神奈川の豊かさに位置付けて

  • 都市、都市近在に農地があることの大切さは「生産」に留まるものではない。日本は世界最大の自然災害大国であり、自然災害の博覧会のような国である。「食の安全保障」とは食料生産機能だけではなく、環境維持のためのスタビライザー(安定化装置)であり、農業が守っている国土インフラ保全の安全保障まで含む概念である。農畜産物の価格の高い・安いは重要ではあるが、消費者は価格だけで選択をするものではない。
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