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2016年12月24日

意見 託送料金に原発の廃炉費用や事故処理諸費用を上乗せする考え方は納得できません

神奈川県生活協同組合連合会
会長理事 當具 伸一

 

現在、経済産業省の委員会において、自由化後も規制料金として残る託送料金に、原発の事故処理・賠償費用ならびに廃炉費用上乗せしようとする案が検討されています。

私たちは電力システム改革の本来の趣旨から逸脱することなく、発電源・発電のコストも含めて消費者の選択を保障すべきと考え、託送料金に原発の廃炉費用や事故処理諸費用を上乗せする考え方には反対します。

 

託送料金は送配電のネットワークに要する費用です。

そもそも託送料金は送配電のネットワークに要する費用です。自由化後も規制料金であるからといって政府が送配電のネットワークに要する費用以外の費用を上乗せできるものではありません。

東京電力福島第一原発の事故処理・賠償費用、その他の廃炉費用は、いずれも東京電力をはじめとする特定の発電源の発電にかかるコストの一部の筈です。

特定の発電源のコストを託送料金に上乗せするということは、電力自由化をしておきながら特定の発電方法を優遇することであり、認められるものではありません。

またこのことは電力小売全面自由化について、経済産業省資源エネルギー庁自身がホームページにおいて、「電力小売全面自由化でどう変わるの?」の「多彩な料金プラン・サービスが登場」として、「時間帯別料金など、ライフスタイルに合わせた料金メニュー」「省エネ診断、セット割など、新しいサービス」「再エネ発電中心のサービス」「電気の地産地消」と説明し、「家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになります。つまり、ライフスタイルや価値観に合わせ、電気の売り手やサービスを自由に選べるようになるのです。」と説明してきたことを「ちゃぶ台返し」するものです。

消費者の「原発による電力は使いたくない」「電気の地産地消を」という選択肢を奪うものであり、発電手法も選べるようになるはずであった自由化の趣旨に明確に反するものです。

また、原子力事業者が従来確保してこなかった賠償への備え(一般負担金の過去分)について、これも託送料金に上乗せして回収するとの案が出されていますが、こうした費用は本来原発を持つ発電事業者が負担すべきものです。そのようなことをせず、「原発の電気は安価」とする宣伝は不当です。

 

必要なことは、託送料金を明瞭なものにすることです。

託送料金にこのような費用を上乗せすることは、公正で厳密な査定をすべきである託送料金の内訳が不透明になり、託送料金の低減化をめざすべき制度の体系を恣意的に歪めるものです。

託送料金を恣意的に決めるのではなく、純然たる送配電のネットワークに要する費用として決めていくことを求めます。

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