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2016年10月14日

「機能性表示食品」の制度と運用に対する意見

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

 

2015年4月に機能性表示食品制度が始まり1年半が経過しました。神奈川県生協連では制度について、「公的機関が安全性について疑義を示した製品・機能性関与成分について、消費者庁では、は届出を受理すべきではありません」「『食経験』にサプリメント形状の「加工食品」の販売実績を認めるのであれば、判断基準を明確にすべきです」「誤認を招くような広告・宣伝に対する指導を求めます」「消費者庁は消費者の権利を守る立場で仕事をするべきではないか」「あくまでもバランスの取れた食生活の推進がベースでなければなりません」と、疑義を伝えてきました。

消費者庁資料「機能性表示食品に係る機能性関与成分に関する検証事業」(2016年5月)においても、エビデンス相対の評価適正性の検証で、「十分に記述されていないものが多く、第三者がエビデンス総体の評価内容を十分に把握し、理解できるものは少なかった」、買上調査による検討結果で「届出書類に記載されている分析方法の多くに不備がみられ、そのまま実施することが困難であったことから、分析法を一部修正するなど補足して実施したところ、・機能性関与成分が含有量が表示値を下回っている、若しくは過剰に含まれている・同一製品にもかかわらず2ロット(又は2パッッケージ)間でのばらつきが大きいなど、品質管理上の問題点が見つかった」と記述されてしまう状況です。

学識者からは専門的知見を根拠とした慎重な対応を求める声が多く出されています。消費者の不安が解消されないままで届出がどんどん受理され既成事実化されることは大問題であると考えます。「自分が摂取しなければいいんだ」という問題ではありません。

 

1.早急な制度の見直しを求めます。

消費者庁自身の検証事業の報告でも、多くの商品に不備があることが明らかになっています。しかしながら現行制度では「違反」となる訳でもなく、情報公開もされずに販売がされています。届出内容に不備が見つかったものは消費者庁が届出を撤回させることができるように、消費者庁の権限を強化すべきです。

 

2.制度の監視指導が機能するように制度の見直しを求めます。

安全性に問題が生じた場合などは、届出事業者から事故情報の報告を行うなど重層的に情報収集を行うこととされていますが、その実効性に疑問があります。利用者等から寄せられた情報が一元的に収集され、活かすことができるような体制が必要と考えます。

 

3.食品表示基準及び届出ガイドラインの見直しに着手すべきです。

既に現行制度では様々な問題点が明確になっています。放置して販売を続けさせるのではなく、2年後の改正論議を待たずに食品表示基準及び届出ガイドラインの見直しを行うべきです。例えば、「食経験の判断基準があいまいであること」「機能性の科学的根拠が弱い製品が受理されていること」「品質の適正さの判断」「届出された安全性、機能性の科学的根拠と製品における保証」です。

 

4.消費者が誤認することのないよう広告・宣伝のルールの整備と監視指導の強化を求めます。

消費者が誤認することなく自主的・合理的に選択することができるように、広告・宣伝のルールをさらに整備することと併せて監視指導を強化し、法令に抵触するものの流通を撲滅してください。

 

5.消費者教育の充実を求めます。

特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等を含め、保健機能食品はあくまでも普段の食生活に対しては補助的な食品です。そもそも自分に必要かどうか、消費者への周知・消費者教育の充実を積極的に進めるべきです。

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