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2016年10月1日

福島第一原発事故被災者への対応について

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

 

東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故発生から5年半が経過しました。被災地・被災者の状況はどうでしょうか。決して収束の目途が立ったわけでもなく、多くの人たちは避難を続けています。

一方で、政府は2015年6月12日に「居住制限区域」「避難指示解除準備区域」については、遅くても2017年3月までに解除する方針を決めました。そして対象地区住民への避難慰謝料の支払いを2018年3月で一律終了するとしています。また、福島県は自主避難者への仮設住宅の無償提供を2017年3月で打ち切る方針です。

自主避難者支援を目的に議員立法で2012年6月に成立した「子ども・被災者生活支援法」の精神は、踏みつけにされています。この支援法は、「避難する権利」を認めたものです。避難する選択をしても、避難せずに地元にとどまり生活をする選択をしても、いずれの場合でも自己決定権を尊重し国が責任をもって支援する、ことが「避難する権利」の実質的な意味の筈です。

政府は被災者の置かれている状況や意思を無視し、強引な早期解除・帰還促進の政策を進めています。今のやり方は、経済的な圧力をもって被災者に早期帰還を強いているものです。

また、福島県小児科医会は「これまでの検査で多数の甲状腺がんが発見されたことにより、検査を受けた子どもや保護者、一般の県民にも健康への不安が生じている」ので「一部見直しを含む再検討が必要」と福島県に要望しました。異常の発見が無くなったので検査を縮小したいというならば解らなくはありませんが、「発見されて不安だから縮小」とは、どういう論理なのでしょうか。

 

国策で原発を「絶対安全」「低コスト」「クリーンで環境にやさしい」と推進してきたのですから、起こした結果には最後まで国が責任を果たすのが筋です。

 

福島第一原発事故被害者への対応について、以下の点を取組むことを求めます。

 

  1. 原発事故避難者の無償住宅支援は継続するべきです。
  2. 国会議員は、議員立法により全会一致で可決成立させた「子ども・被災者生活支援法」の精神を守るべきです。そして、「原発事故子ども・被災者支援法」第13条第2項第3項の具体化のための立法措置を求めます。
  3. 避難指示区域の解除及び賠償の打ち切り方針は撤回するべきです。少なくとも、国際的な勧告に基づく公衆の被ばく限度である年1ミリシーベルトを満たすまでは賠償や支援を継続すべきです。
  4. 福島県内外における健診の充実・拡大と併せて医療費の減免を求めます。

 

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