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2016年8月24日

パナマ文書問題について、実態を解明し公正な税制を求めます

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

 

通称パナマ・ペーパーズ(パナマ文書)の完全版が5月上旬に公開されて4ヵ月になろうとしています。

中米パナマの法律事務所「モサック・フォンカセ」から流失した約40年分の内部資料には、英領バージン諸島やパナマ、バハマ、米国ネバダ州、香港など21地域のタックスヘイブン(租税回避地)に設立された約21万社の法人とそれに関係する延べ36万人の氏名が登場しています。

 

世界の人口の1%にすぎない富裕層が世界の資産の50%を保有し、世界の富の偏在は極限状態との指摘もあります。「税逃れ」について世界の大富豪、多国籍企業は「合法的な手段を使っている。犯罪行為ではない」と合理化しています。

しかし、「合法的」だからこそ大問題なのではないでしょうか。オバマ米大統領も「多くが合法的だ。しかし、それがまさに問題」と強調しています。普通の人々が従わなければならない法的責任を富裕層は、法律家や会計士を利用することで逃れ、大手金融機関は、富裕層がタックスヘイブンを利用する推進役を果たしています。日本のメガバンクも多くの子会社をタックスヘイブンに保有しています。

 

発覚を受け、オバマ米大統領は「国際的に大きな問題」と指摘し、米司法省は調査する方針を明らかにしました。各国も同様です。英国など、自国の首相が疑惑の渦中にあるのに、歳入関税庁が文書の調査に乗り出すと発表しています。残念ながら菅義偉官房長官は早々と「(日本政府が捜査に乗り出すことは)考えていない」と否定しました。調査に後ろ向き、または黙殺する構え主要国は、中国とロシアくらいとの指摘もあります。 

 

私たちがタックスヘイブンが「問題」だと考えるのは、社会の公正性を強く損なうからに他なりません。考えてみれば、その国での経済活動で得た利益は、その国の社会制度に守られて得たものです。納税する理由はそこにあります。それなのに、最も担税力のある者が税から逃れ、その分をその他の多くの市民や法人が負担する。これこそ不公正そのものではないでしょうか。

 

納税者の持つ不公平感を是正し、公正な税制のために、パナマ文書問題に関して実態を解明するための徹底調査と情報公開、そして根本的な解決に向けた努力を求めます。

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