HOME > ニュース > 過去のニュース一覧 文字サイズ 大きくする 普通

2016年7月30日

県立津久井やまゆり園における障がい者殺傷事件について

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

 

7月26日の未明、障がい者支援施設である神奈川県立津久井やまゆり園において多くの利用者が虐殺され、傷つけられてしまいました。深夜の時間帯をついて抵抗できない障がいのある方々を狙った計画的で凶悪・残忍な犯行に強い怒りと悲しみを覚えます。犠牲となった皆さま、そのご家族に哀悼の意を表するとともに、負傷された方たちの一日も早い回復を心から祈ります。また事件に遭遇した皆さまの心の傷が癒されることを切に願います。

 

容疑者の卑劣な行為は決して許すことはできません。こうした事件を二度とくり返さないためにも、個人の問題としてではなく今の社会の問題として捉え、事件の背景や真相が究明されることを求めます。

報道によると、容疑者は生命を選別し、「障がい者はいなくなればいい」との主旨の障がいのある人の命や尊厳を否定するような供述をしております。また措置入院歴があったとされていますが、2001年の大阪教育大学付属池田小学校事件では、「精神障がい者の犯行」として大々的に報道され、精神障がいの当事者に大きな報道被害をもたらしています。現在、入院患者だけで約30万人、精神障害者保健福祉手帳を約75万人が取得しており、約396万人が精神科に入院・通院しています。こうした人たちの立場や気持ちにも配慮した記事づくりをお願いいたします。

精神障がいに対する誤った認識や偏見・差別が助長されることのないように、報道機関には慎重な報道を求めます。

 

社会の閉塞感が強まる中、ヘイトクライム(社会的マイノリティーへの憎しみに基づく差別犯罪)やヘイトスピーチが平然と行われ、それを支持する風潮もあります。

私自身を見つめれば他者に対する差別意識が「まったくない」とは思いません。自分は建前の上で抑えつけているのかもしれないとも思います。しかしだからこそ、自分にも少なからず差別意識はあることも自覚しつつ、誰一人として「よけいなもの」として排除したりされたりしない、分け隔てされることのない社会を求めていきたいのです。

遅い取り組みではありますが、障がい者分野では2014年に障害者権利条約が批准され、2016年4月からは障害者差別解消法が施行されるなど、障がいの有無によって分け隔てられることのない社会に向かおうとしています。しかしその一方で、新自由主義の傾向が加速化し、心のつながりや思いやりが薄れ、格差や貧困、孤立の進行・拡大の中で福祉に対する切り捨てや縮減もすすんでいます。

 

今回の事件を受けて発信されている関係団体の皆さまの声に正面から向かい合い、協同組合に携わる者として、「分かち合うこと」「助け合うこと」「共に生きる」ことの意味を考えていきます。

前のページにもどる このページトップへ
サイトマップ 神奈川県生協連トップページへ