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2015年12月29日

かながわ食の安全・安心の確保の推進に関する指針(第3次)について

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

「かながわ食の安全・安心の確保の推進に関する指針」(以下、指針)も第3次となります。ここまで県民の食生活における安全・安心の確保のために取り組みを積み上げてきた、行政及び食品関連事業者の皆さまに感謝いたします。

2003年に制定された食品安全基本法(以下、基本法)はその基本理念に、「国民の健康の保護が最も重要である」と位置づけ、リスク分析の考え方や地方自治体・事業者の責務と消費者の役割が明文化され、国の食の安全・安心に係る考え方は大きく転換しました。しかし、基本法の制定だけでは、社会的な仕組みが出来上がった訳ではありません。国・地方自治体・生産者・食品関連事業者・消費者・学者・専門家など、食の安全・安心の確保に係るすべての関係者による連携した実効性のある取組みが必要です。

そのため全国で食の安全・安心を確保し推進するための条例づくりがすすめられてきました。

 また当時を振り返ると、様々な分野において多数の食品偽装問題が露わとなり、中国製冷凍ギョーザ事件が発生し、食品に対する信頼性は大きく低下していました。そのような状況において、神奈川県でも2007年12月11日、県内の8消費者団体と31生協により「かながわ食の安全・安心条例(仮称)制定をすすめる連絡会」が結成され、県条例制定を求める運動が始まり、条例制定を求める署名は個人署名209,996筆、団体署名1,815筆が寄せられました。

その結果を受け止め、2009年7月に「神奈川県食の安全・安心の確保推進条例」は制定されました。そしてこの条例に基づき、食の安全・安心の確保の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、県が取り組む総合的かつ中期的な目標及び施策の方向を示すものとして」指針が策定され、取り組みが推進されてきました。

 

1.かながわ食の安全・安心行動計画と食品衛生監視指導計画について

指針に基づく施策を推進するための単年度の事業計画として「かながわ食の安全・安心行動計画」があります。同様に毎年作成するものとして、内容が重なり合う食品衛生法に基づく「食品衛生監視指導計画」があります。お互いの内容関係を判りやすくしておくと理解も進むと思われます。

 

2.食品表示の適正の確保の推進について

2015年4月1日に食品表示法が施行されました。加工食品の栄養表示が義務化され、ナトリウムの表記も食塩相当量に変わり、一括表示欄の表示項目が細かく見直され、製造所固有記号、アレルギー表示、原材料と食品添加物の区分などのルールが変更されています。加工食品等の新ルールへの経過措置期間は5年(生鮮食品は1年半)であり、丁度第3次指針の期間の取り組みが大切になります。

食品表示は事業者と消費者をつなぐ大事な情報伝達手段です。消費者も表示から情報を読み取り、適切な活用ができるように消費者力を付けていくことが肝要です。言い換えれば、食品表示の適正さの確保とは、事業者と行政側の課題だけではなく、関係者としての消費者を意識し、位置づける視点を持つことが必要です。

 

3.情報の共有化と意見交換を推進する取組み

食品表示法の施行により表示が変わっています。食品表示は事業者と消費者をつなぐ大事な情報伝達手段であり、消費者は情報を読み取り、適切な活用をすることで自らの食生活や健康の維持管理に反映をさせていかなくてはなりません。

第3次の期間はこの取り組みを積極的に推進する期間となります。従ってこの項にも食品表示を読み取り、適切な活用をすることで自らの食生活や健康の維持管理に反映させる力をつけることを位置づけ推進するべきです。

また、義務表示ではありませんが、例えばトランス脂肪酸について、その作用がLDLコレステロールの増加とHDLコレステロールの減少を促し、過剰摂取により冠動脈性心疾患の発症リスクを高めると報告されています。現在の日本の方針では、トランス脂肪酸やそれを多く含むマーガリンのみならず、脂質の摂りすぎ、そして飽和脂肪酸や食事性コレステロールの多量摂取も、結果的には心疾患やメタボリックシンドローム発症のリスクを高めることになるとして、トランス脂肪酸よりも全体的な脂質の摂取量について注意を促す傾向にあります。その一方で必ずしも平均値でみることでは済まされない食生活の偏りが拡大しています。

事業者のトランス脂肪酸の自主表示を推進することと併せて、食生活や健康づくりなども含めたテーマで情報の共有化と意見交換を様々な形ですすめていくことも必要と思われます。

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