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2015年12月15日

日印原子力協定は核廃絶に逆行し、核拡散を促しかねないものです

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

安倍晋三首相とインドのモディ首相は、12月12日にニューデリーで会談し、日本からの原発輸出につながる原子力協定に原則合意しました。日本が核拡散防止条約(NPT)に加盟していない国と協定を結ぶのは初めてのことです。この件については、松井一実・広島市長と田上富久・長崎市長が12月9日、インド訪問を控えた安倍晋三首相ら宛てに、日印原子力協定の交渉中止を求める要請文を出しています。

 

インドは過去2回の核実験を行った核兵器の所有国です。今回の合意においては、インドが1998年以降停止している核実験を再開すれば、協定を停止する旨を盛り込んだ、としていますが、その場合でもインドの核兵器開発を助長した日本の責任が免れるものではありません。

私たちはこの協定により、原子力関連の技術が核兵器開発に転用される恐れがあり、核兵器廃絶の障害になること、そもそも核不拡散条約に加盟していないインドと協定の交渉を行い協定を締結すること自体が「自らNPT体制の空洞化を招く」ものと深刻に考えるものです。

 

そもそもインドに対しては被爆国日本としては、まずは核不拡散条約に加盟を促すことが筋ではないでしょうか。これまで核不拡散を世界に訴え続けてきた筈の日本が、核廃絶に逆行し、核不拡散条約の形骸化を促し、核拡散を促しかねないような外交をしていいのでしょうか。

 

しかも使用済核燃料の再処理について、再処理は核兵器の材料となるプルトニウムの抽出につながるものですが、核拡散を防ぐため、日本は東京電力福島第一原子力発電所事故以来、協定を結んだ他国には再処理を認めてはいません。しかし今回、核不拡散条約に加盟していないインドに日本は再処理を認めようとしています。また、インドは「在庫目録」と茂ばれる核物質の量や所在を記した記録の提出を拒んでいるとも聞きます。これまで日本と協定を結んだ核不拡散条約の加盟国はみな在庫目録を提出しています。例外があってはなりません。

 

被爆国日本が核兵器の開発や核拡散につながるような外交をしてはなりません。人類の願いである核兵器廃絶のための外交努力こそ、世界平和に貢献するものと考えます。

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