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2015年12月14日

政府関係機関の地方移転に関して、消費者庁と国民生活センターの徳島移転について

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘

現在、政府の「まち・ひと・しごと創生本部」に「政府関係機関移転に関する有識者会議」が設置され、政府関係機関の地方移転について検討がすすめられています。その中で消費者庁と国民生活センターを徳島県に移転することが審議されています。

神奈川県消費者団体連絡会は、一般的に中央省庁の地方移転について反対するものではありません。また有識者会議のいう、官邸と一体となり緊急対応を行う等の政府の危機管理業務を担う機関や中央省庁と日常的に一体として業務を行う機関、及び移転すると機能の維持が極めて困難となるもの等は検討対象としない、としていますが、この考え方は妥当なものと考えています。

しかし、消費者庁と国民生活センターを徳島県に移転することについては、以下の理由から反対します。

 

多発する消費者問題、消費者被害の発生に大きな影響を与えるものです。

消費者政策は各府省庁等の所管分野に広範に分散し関連しています。そのため施策を効果ある内容で展開していくためには、消費者の視点に立ち、関係する省庁との調整・連携をすすめていくことは必要不可欠です。

1955年に経済企画庁が発足し、国として様々に発生する消費者問題に取り組み、消費者を保護する法制度の整備が進められてはきましたが、最終的に消費者被害の発生を食い止めていくためには、縦割り行政を是正し、消費者行政の一元化による推進こそが必要であるとの主旨から、2009年に消費者行政の司令塔役として新たに設置された事は、記憶にまだ新しいところです。

現在の消費者庁の仕事ぶりが、司令塔役として機能し消費者行政の充実に十分に役立っているか、国民生活センターが全国の消費生活センターや消費生活相談窓口を支援するセンターオブセンターとして役だっているか、と問われれば、「まだ不十分である」と答えざるを得ず、司令塔役としてきちんと求められる機能を果たすこと、消費者や相談現場に対する幅広い役立ち機能を充実させることこそが必要です。

これまでも重大事故発生時は官邸と一体となり事に当たってきました。例えば、メニュー表示に関する偽装表示の際には官房長官の下で、冷凍食品からの農薬検出の際には担当大臣の下で、関係省庁と連携し対応してきました。

また消費者基本計画に象徴されるように、消費者庁は本来、多くの省庁の消費者政策の企画について協議し、施策の推進状況を検証・評価・監視を行う役割があります。

このように消費者庁は、消費者問題について、政府全体として一元的に推進させるという機能を有しています。

一方、国民生活センターは、消費者基本法に定められた消費者行政の中核的実施機関として、消費者庁と連携して諸問題を検討して関連省庁に意見を述べ、地方消費者行政を支援し、消費者・事業者・地方自治体・各省庁に情報提供を行っています。今後も役割を果たしていくためには、各省庁に近接し日常的に連携できる環境にある必要があります。

消費者庁と国民生活センターは一体不可分のものとして、その特徴を生かして機能を更に発揮していくことこそが求められています。今後更なる消費者行政の充実強化が必要であることから、それらの地方移転は機能上から不適当であると考えます。

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