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2015年4月3日

長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)についての意見

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘

1.日本の未来に責任を持つ立場で検討すべきです。

刹那主義的に表面的に考えるのではなく、私たちは私たちにつながる未来の人々に対して責任を持つ立場で、持続可能な社会をつないでいく視点から検討すべきです。

 

2.まずはエネルギー総消費量の削減及び高効率化を推進するべきです。

エネルギー消費量及び二酸化炭素の排出を削減させつつ経済成長を実現することが可能であることは既に欧州諸国で実証されています。日本においても徹底した「熱効率社会」「徹底した省エネルギー社会」の実現に向けて注力すべきです。また化石燃料を燃焼させて電気を得る場合、その投入された熱量の約6割は廃熱となるとされています。火力発電の高効率化を加速化させて発電時のエネルギー消費量自体を削減することやコージェネレーションを含めて様々な熱エネルギーの利活用を推進することは重要と考えます。

 

3.エネルギー消費と電力消費の見通しは、始まっている社会経済構造の変化や実際に減少しているエネルギー消費動向をまず踏まえるべきです。

エネルギーの最終消費量は、2004年度をピークとして減少しており、2013年度までにピーク比で11.3%の減少となっています。10電力会社の合計発電電力量は2007年度をピークに減少しており2013年度はピーク比で8.8%の減少となっています。これは社会経済構造変化を背景とするものであり、将来推計人口からみてもエネルギー需要は更に大幅に減少します。

 

4.エネルギー源の選択の際には本来かかるコスト全体から評価するべきです

エネルギー源の選択においては、安全性、供給の安定性、環境負荷に加えて、発電時の直接コストのみならず、安全対策費用、非常時対策費用、廃棄物の最終的な処理・処分費用や事故発生時の損害賠償費用など本来かかるコストの全体を俯瞰して評価すべきです。

 

5.大規模一極集中型システムから地域分散型システムの推進へ転換を図るべきです。

再生可能エネルギーの多くやコージェネレーションは、様々な主体によりそれぞれの地域にあわせて取り組まれます。地域が主体となるエネルギーの仕組みづくりやエネルギーの地産地消は日本全体のテーマとなっている「地方創生」の柱となり得ます。

 

6.原子力発電については安全の確保と国民の理解が最優先されるべきです

原子力発電については、すべての判断の大前提として安全の確保と国民の理解が最優先されるべきです。東京電力福島第一原発の大事故では現在でも汚染水問題や建屋の高濃度放射能汚染が続いています。福島県の避難者は福島県内に7万2,790人、県外に4万7,219人と、くらしの基盤を失ったままの過酷な生活状況にあります。現状では、どの世論調査を見ても原発再稼働について反対が賛成を大きく上回っています。事故については原子炉の損傷状態や水素爆発の全容解明が終わっているとは言えません。未解明事項は数多く、「事故当時何が起こったのか全容はまだ分かっていないことの方が多い」とされています。 従って十分な安全対策はできようがありません。

さらに、使用済み核燃料の処理、高レベル放射性廃棄物問題などの見通しが立たないことを考えると原子力発電に頼らないエネルギー政策を目指すことこそが現実的な選択であると考えます。

 

7.エネルギー基本計画の「再生可能エネルギーの導入の最大限加速」を実行すべきです。

これまでの検討は現状の電力システムを前提としており、再生可能エネルギーの優先的な接続も地域間の電力融通も殆ど行われない中での検討です。火力や原子力発電を稼働させた残りのすき間への対応や分割された地域ごとの調整ではなく、再生可能エネルギーの最大限の導入自身を目標として必要な施策を検討すべきです。

 

8.情報公開は大原則です

電力システム改革を通じて、消費者・需要家がエネルギーを積極的に選択できるようにするため、積極的な情報公開・情報提供を行い、公正な競争を確保できる条件整備を図るべきと考えます。

情報公開は信頼を確保する上での大前提です。

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