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2013年6月15日

資源エネルギー庁電力・ガス事業部
電力市場整備課「国民の声」担当 御中

北海道電力株式会社の電気料金値上げ認可申請に係る「国民の声」の募集について

神奈川県生活協同組合連合会
専務理事 丸山 善弘
横浜市港北区新横浜2-6-23  金子第2ビル3階
電話045-473-1031、FAX045-473-9272
Yoshihiro.Maruyama@ucoop.or.jp

 

北海道電力鰍ヘ4月24日、電気料金を規制部門で本年9月1日より平均で2.12円/kWh10.20%値上げするとの認可申請を行いました。12月から原子力発電所を段階的に再稼動させる前提で、燃料費は2008年の料金改定時から減少するにもかかわらず、原子力発電所の安全対策に3年間で797億円かかることを要因としています。これまで他電力会社は電気料金の値上げにあたっては、火力発電による燃料費の増加を最大要因として挙げてきました。今回の値上げ申請は他社とは異なるものです。また前提として泊1号機を2013年12月、泊2号機を2014年1月、泊3号機を2014年6月に発電再開するものとしています。

 

北海道には、北海道条例第百八号「北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例」があります。その前文では、 「二十世紀の半ばに実用化された原子力は、発電時に温室効果ガスを排出しないことなどの優れた特性を有している反面、放射性廃棄物の処理及び処分の方法が確立されていないことなどの問題があることから、過渡的なエネルギーと位置づけられる。

私たちは、積雪寒冷な北海道においてエネルギーが社会経済の健全な発展と生活の安定のために不可欠な要素であることを深く認識し、脱原発の視点に立って、限りある資源を可能な限り将来に引き継ぐとともに、北海道内で自立的に確保できる新しいエネルギーの利用を拡大する責務を有している。

このため、私たちは、エネルギーの使用が人の様々な活動から生じていることを心に留め、社会経済活動や生活様式の在り方を見直し、エネルギーをむだなく大切に使用するとともに、北海道の自然や産業に根ざし、環境に優しい新しいエネルギーを育むことにより、人と自然が共生し、環境と調和した社会を築いていくことが必要である。

このような考え方に立って、エネルギーの使用の効率化と新しいエネルギーの開発や導入に積極的に取り組むことにより、エネルギーの需給の安定を図るとともに、持続的発展が可能な循環型の社会経済システムをつくり上げるため、道民の総意としてこの条例を制定する。」としています。

東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故があり、事故は終息してはおらずその事故状況の把握もままならず、従って十分な対策も立てられない状況において、しかも北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例を持つ地元北海道の電力会社であれば当然、今回の過酷事故を契機に転換に舵を切っていくべき機会に、原発の再稼動を前提にしての今回の値上げ申請には強い違和感と憤りを覚えます。

 

暮らしに欠かすことのできないものの一つが電気です。その料金の値上げは、家庭の電気料金の直接負担の増加にとどまらず、生活必需品価格への反映、国内企業の経済活動と雇用や所得なども含めて国民生活に大きな影響を与えるものです。

国民生活は厳しい状況が続いており、今後消費税増税が予定されていることを考えると、家庭で更に様々な負担が増えていくことを懸念いたします。

現在の電力会社の経営は地域独占となっており、消費者は電力会社を選ぶことが出来ません。公共料金である電気料金は、本来は公平で安定した供給と併せて電力会社の不断の原価低減努力が求められるものです。従って電気料金の検討には、消費者の理解と納得を得ることが大前提であると考えます。そのため、電力会社には一般企業以上の経営の効率化と徹底した経営の透明性の確保及び情報公開が求められるものです。

また現在の総括原価方式は、コスト削減努力への力が働きにくいという問題を抱えています。電力会社が過度な利益を得ることがなくコスト削減がすすみ、併せて情報公開がすすむ料金制度についての検討を急ぎ、早期に総括原価方式の見直しをしてください。

 

1.情報公開について

情報公開は、消費者の理解と納得を得るためには不可欠です。例えば、北海道電力鰍ヘ年間を通してその予備力が多いという特徴を持ちます。ピークシフト、メリットオーダー、発電設備の効率的活用の追求、卸電力市場の活用による売電等、利用者の負担減につながる取り組みはどうしているのか、説明が必要です。

2.経営の効率化について

値上げは消費者、事業者の負担を否応なく重くするものです。現在の総括原価方式は、厳しい経済環境の中では消費者や事業者から見ると不当な優遇と見られるものです。電力会社は、燃料費、人件費、設備投資、修繕費、広報費等のあらゆる支出において一般企業以上の効率化、コスト削減に取組むべきであり、その計画目標と取り組み内容は公開されるべきものです。

また消費者の安定した生活と事業者の経営の発展のために、電力会社が廉価で中長期的にも安定した電力供給を行うことは義務です。中長期的な経営体質強化の道筋及び経営計画を示してください。

3.燃料費について

火力燃料調達における価格低減努力について検証をするとともに、より低価格な火力燃料の調達方法も含めた調達の計画と目標を反映させた原価への反映を求めます。

また今後、事後評価が可能となる仕組みを作ってください。

4.人件費について

例えば健康保険料の事業者負担割合55%、役員年間報酬2,000万円、社員給与643万円については、実際に電気料金を負担する地域の水準と比較することが、地域の理解を得るためには適当であると考えます。まず地域独占の下で競争リスクを負わない電力会社の持つ公益性を考えて比較検討することが必要と考えます。

また今後3年間では増員が計画されていますが、業務の効率化と併せて適正な人員配置計画となっているか、点検と説明責任を果たすことを求めます。

5.調達について

公共料金である電気料金は、公平で安定した供給と併せて電力会社の不断の原価低減努力が求められるものあり、従って電力会社には一般企業以上の経営の効率化と徹底した経営の透明性及び情報公開が求められるものです。

随意契約を含む調達費用の削減率は7%とされていますが、せめて関西電力や九州電力と同様の10%程度にすべきです。経営効率化には、競争入札率を100%にすることが望ましいと考えますが、事業の特性上、競争入札が困難なものについては、その事についての説明責任を果たすべきです。

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