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2013年5月4日

内閣総理大臣 安倍 晋三 殿

TPP(環太平洋連携協定)参加表明について

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-6-23
金子第2ビル3階
電話:045-473-1031、FAX:045-473-927

 

2013年3月15日、安倍晋三内閣総理大臣は、TPP交渉への参加を正式表明しました。TPPは、従来の貿易協定とは異なり国のかたちを一変させる極端な交渉ではないかという懸念が国民の中にあり、日米共同声明で何も確認できず、また後発参加国は既存合意の修正が不可能であるなど著しく不利な条件を受諾せざるを得ないことが報道されている中で、極めて前のめりの姿勢で参加表明に踏み切ったことに強く遺憾の意を表明します。

TPP交渉は、10月大筋合意、年内の妥結を目指していると聞きます。既に交渉している国が合意した内容を交渉し直すことはできません。日本は丸飲みするだけです。

TPP交渉は、各国民に交渉内容が開示されない非民主的な交渉です。これまで積み上げてきた日本の食品・製品の安全基準や環境基準、公的医療保険をはじめとする社会諸制度等、消費者のくらしに密接にかかわる分野に大きな影響が及ぶことが懸念されます。国民皆保険制度にしても、これまで米国から市場原理の導入が求められており、混合診療の全面解禁など国民皆保険制度が骨抜きにされ、「いつでも」「誰でも」同質の医療を受けられる仕組みが崩壊する恐れがあります。

また、日本では農協・漁協・森林組合をはじめ生協や労働金庫など様々な協同組合・協同組織が国民の生活をサポートしています。しかし、「簡保や共済は非関税障壁であり撤廃すべき」という米国の要望に象徴されるように、TPPではこれらの協同組織や簡保などに対して、外資との競争条件の同一化を求められることにより、共助と地域コミュニティの衰退をもたらすのではと懸念されます。

食の面では、1億人以上の人口を擁する日本の国際貢献は、まず日本の食料自給力をこれ以上後退させないことです。食料安全保障の面からも自国の食料確保は重要な政策です。それに壊滅的な打撃を与える政策は取るべきではありません。

その他、グローバル企業が「得るべき利益が得られなかった」として進出先の政府を訴え、規制や政策を変更させることを可能にする国の主権が損なわれるISD条項がTPP交渉では議論されています。米国は「外国貿易障壁報告書」においてこれまで積み上げてきた日本国内の制度やルールを非関税障壁だとして強く撤廃を求めており、ISD条項の運用が懸念されます。

自民党は昨年12月の衆議院議員選挙にあたって、TPP交渉参加の判断基準として6項目「政府が、『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対する。」「自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。」「国民皆保険制度を守る。」「食の安全安心の基準を守る。」「国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。」「政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。」を掲げ、「わが党は、政府が11月と同様に二枚舌を使いながら、国民の知らないところで、交渉参加の条件に関する安易な妥協を繰り返さないよう、政府に対して、上記の判断基準に沿うことを強く求めていきます。」を公約としました。この公約を掲げて衆議院議員選挙をたたかい誕生した安倍政権は、公約を遵守することは義務の筈です。

 

1.第46回衆議院議員選挙の公約の遵守を求めます。

2.TPP交渉への参加が、本当に国益に沿うものなのか、国の将来に禍根を残すものではないのか憂慮します。情報開示と情報発信の強化を求めます。

3.日本の農林水産業をこれ以上後退させない施策を推進実行することを求めます。

4.消費者のくらしに直結する分野の社会制度・規制が後退することに反対します。

5.混合診療の全面解禁など、国民皆保険制度が骨抜きにされ「いつでも」「誰でも」同質の医療を受けられる仕組みが崩壊することに反対します。

6.国の主権が損なわれるISD条項に反対します。

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