HOME > ニュース > 過去のニュース一覧 文字サイズ 大きくする 普通

2012年9月25日

内閣総理大臣 野田 佳彦 殿

「革新的エネルギー・環境戦略」の扱い等の経過を踏まえ、政府に求めます

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 丸山 善弘
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-6-23 
金子第2ビル3階
電話045-473-1031 FAX.045-473-9272

この9月14日に政府は、野田首相及び関係閣僚が出席する「エネルギー・環境会議」を開催し、新たなエネルギー政策である「革新的エネルギー・環境戦略」を決定しました。戦略は「原発に依存しない社会の1日も早い実現」を柱に据え、@40年の運転制限の厳格な適用、A原子力規制委員会の安全確認を得た原発のみの再稼働、B原発の新設・増設は行わない、の3つを原則とし、主要電源として再生可能エネルギーの発電量を約3倍に拡大する取り組みやエネルギーの消費量を19%以上削減する措置など、発電比率や省エネルギーの数値目標も出しました。

しかしその一方では、「安全性が確認された原発は、これを重要電源として活用する」として、各地で定期点検に入ったまま運転停止している原子力発電所の再稼働は容認し、原子力発電所の維持が前提となる使用済核燃料の再処理事業は継続すると、19日の取り扱いを予見させるものでもありました。

そして早速その翌15日に枝野経済産業大臣は、震災後に工事中断となっていた電源開発大間原子力発電所と中国電力島根原子力発電所3号機の建設再開・稼働について、原子力規制委員会が安全を確認すれば認める、と発表しました。

9月19日には原子力規制委員が発足し、野田総理は、田中俊一(高度情報科学技術研究機構顧問・元日本原子力研究所副理事長)委員長や4人の委員を任命しました。この「総理任命」は、「法律に基づく」と強弁していますが、原子力規制委員会設置法附則第2条第5項に基づく総理による委員の任命は、あくまで、「国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないとき」であり、今回この規定を適用すべきではありません。しかも一旦国会にかけたにもかかわらず、原子力非常事態宣言に関する原子力規制委員会設置法附則第2条第6項をもって国会同意を先送りにすることは、許されるものではません。

そもそも原子力規制委員会設置法制定の背景は、「国民の信頼の回復」「利用と規制の分離」「原子力ムラの影響力の排除」であったはずで、今回のような内容もプロセスも真逆な原子力規制委員会に正当性を見出す事はできません。

そして9月19日の閣議においては、「国民に理解を得つつ、柔軟性をもって不断の検証と見直しを行いながら遂行する」との政府の対応方針のみを決定し、戦略自体は参考文書との扱いにしました。

これまでも残念ながら政府の意思を疑うことが続いてきました。この7月5日の関西電力大飯原子力発電所3号機、7月18日4号機の再稼働の流れから今回の想定はできましたが、東京電力福島第1原子力発電所の大事故から1年半が経過し、未だ多くの国民がふるさとに帰れず、くらしの再建の目途もまったく立たない中、「このような事は二度と起こして欲しくない」「安全・安心なエネルギーの安定供給こそを求める」多くのメールや手紙・肉声など、また「エネルギー・環境に関する選択肢」の意見募集、各地で行われた意見聴取会など、これまでになく多くの国民から寄せられている声に対する政府の回答がこの9月19日の2つの事なのかと、聞く耳を持たない政府に暗澹とするものです。

ここに改めて政府に求めます。 

 

  1. 政府は「このような悲惨な事は二度と起こして欲しくない」「安全・安心なエネルギーの安定供給を求める」という国民の声に真摯に耳を傾け、覚悟を持って実行すること。
  2. 「核燃料サイクル政策」については見直しをすること。
  3. 世界の英知を集め、省エネルギー・再生可能エネルギーの促進、原子力発電所の廃炉・高レベル放射性廃棄物の安全な処分に注力すること。

以上

前のページにもどる このページトップへ
サイトマップ 神奈川県生協連トップページへ